令和五年七月場所・番付とみどころ
2023年7月8日
【更新】2023年7月9日
このページでは、令和五年七月場所(名古屋場所)の番付とみどころについて解説します。
幕内番付
東 | 番付 | 西 |
---|---|---|
照ノ富士 てるのふじ | 横綱 | |
貴景勝 たかけいしょう | 大関 | 霧馬山改め 霧島 きりしま |
豊昇龍 ほうしょうりゅう | 関脇 | 大栄翔 だいえいしょう |
関脇 | 若元春 わかもとはる | |
琴ノ若 ことのわか | 小結 | 阿炎 あび |
錦木 にしきぎ | 前頭筆頭 | 翔猿 とびざる |
正代 しょうだい | 前頭2 | 御嶽海 みたけうみ |
翠富士 みどりふじ | 前頭3 | 明生 めいせい |
朝乃山 あさのやま | 前頭4 | 宇良 うら |
平戸海 ひらどうみ | 前頭5 | 阿武咲 おうのしょう |
北青鵬 ほくせいほう | 前頭6 | 王鵬 おうほう |
高安 たかやす | 前頭7 | 玉鷲 たまわし |
佐田の海 さだのうみ | 前頭8 | 錦富士 にしきふじ |
隆の勝 たかのしょう | 前頭9 | 北勝富士 ほくとふじ |
金峰山 きんぼうざん | 前頭10 | 妙義龍 みょうぎりゅう |
琴恵光 ことえこう | 前頭11 | 剣翔 つるぎしょう |
千代翔馬 ちよしょうま | 前頭12 | 若隆景 わかたかかげ |
豪ノ山 ごうのやま | 前頭13 | 琴勝峰 ことしょうほう |
大翔鵬 だいしょうほう | 前頭14 | 湘南乃海 しょうなんのうみ |
竜電 りゅうでん | 前頭15 | 宝富士 たからふじ |
遠藤 えんどう | 前頭16 | 武将山 ぶしょうざん |
碧山 あおいやま | 前頭17 | 落合改め 伯桜鵬 はくおうほう |
新大関=霧馬山改め 霧島
再小結=阿炎
新入幕=豪ノ山、湘南乃海、落合改め 伯桜鵬
再入幕=武将山
十両番付
東 | 番付 | 西 |
---|---|---|
輝 かがやき | 十両筆頭 | 熱海富士 あたみふじ |
狼雅 ろうが | 十両2 | 水戸龍 みとりゅう |
一山本 いちやまもと | 十両3 | 島津海 しまづうみ |
欧勝馬 おうしょうま | 十両4 | 東白龍 とうはくりゅう |
玉正鳳 たましょうほう | 十両5 | 北の若 きたのわか |
藤青雲 ふじせいうん | 十両6 | 東龍 あずまりゅう |
白鷹山 はくようざん | 十両7 | 美ノ海 ちゅらのうみ |
貴健斗 たかけんと | 十両8 | 天空海 あくあ |
大奄美 おおあまみ | 十両9 | 友風 ともかぜ |
千代栄 ちよさかえ | 十両10 | 志摩ノ海 しまのうみ |
千代丸 ちよまる | 十両11 | 對馬洋 つしまなだ |
獅司 しし | 十両12 | 英乃海 ひでのうみ |
川副改め 輝鵬 きほう | 十両13 | 紫雷 しでん |
勇磨 ゆうま | 十両14 | 千代の海 ちよのうみ |
新十両=獅司、川副改め 輝鵬
再十両=紫雷、千代の海
みどころ
上位陣の奮闘と番付の復活
ここ数年、特に三役の上位陣が低迷していた大相撲。
番付はあっても実力は横並びで、時には下位や幕尻(幕内の最下位)での優勝という事態も起きました。
ネット上では、「これより三役」ではなく「これでも三役」などという声も数多く聞かれました。
しかし、今年に入ってにわかに番付が機能し始めました。
上位陣の奮闘により、「番付の上位が強い」という本来の姿が復活してきたのです。
下位の力士が上位の力士を破る波乱もたまには面白いのですが、強い力士が勝ってこそ。
いま大相撲はとくに面白い時期を迎えています。
三関脇の大関取り
今場所では、三関脇の大関取りが大きな話題を集めています。
先場所(五月場所)では霧馬山を含む四関脇が全員二桁勝利、そして四人とも三役で二場所連続二桁勝利という、いずれも史上初の快挙を成し遂げました。
大関昇進は「三役で直近3場所33勝」が目安と言われており、三関脇がいずれも大関取りを目指すことになります。
大栄翔は直近2場所で22勝、豊昇龍と若元春は直近2場所で21勝。
昇進の目安には大栄翔が残り11勝、豊昇龍と若元春は12勝で到達します。
いずれの力士も好調を維持しており、これまた史上初のトリプル大関昇進も夢ではありません。
復活の横綱照ノ富士
怪我から復帰した横綱照ノ富士は、先場所で堂々の復活優勝を成し遂げました。
番付上は「横綱大関」となっていましたが、大関霧島の誕生により大関が2人在位しているため単独の「横綱」表記に。
名古屋場所でも優勝争いの先頭に立ち、場所を牽引してくれることを期待します。
大関貴景勝は全休の見通し
膝の負傷で長らく苦しんでいる大関貴景勝。
先の五月場所では勝ち越してカド番を脱出したものの、場所後も怪我は回復せず。
今場所は「両膝半月板損傷で約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を提出し、休場することを明らかにしました。
「休場の大関貴景勝の途中出場の可能性について、師匠の常盤山親方「ない」と全休する方向示す」(日刊スポーツ)
場所中の再出場の見込みは薄く、全休となる見通しです。次の9月場所は再びカド番を迎えることになります。
大関霧島の誕生
ここ数場所の活躍によって、関脇霧馬山が大関に昇進し、
さらに親方のしこ名を襲名して霧島として名古屋場所に挑みます。
大関止まりに甘んじることなく、優勝争いに絡んでさらに横綱を目指すことが期待されます。
【追記 2023年7月9日】
大関霧島の休場が、七月場所初日(2023/7/9)に発表されました。
発表によると、「右肋骨骨挫傷」で「約3週間の安静加療を要する」とのことです。
師匠曰く「一年以上前からの古傷」とのことで、長らく秘密にしていた様子。
充分な状態で相撲を取ってほしいと思います。
新大関・霧島は途中出場の可能性も 師匠の陸奥親方が示唆 肋骨の痛みは「1年以上前から」だった
小結四場所目の琴ノ若
琴ノ若は小結に昇進して今場所で4場所目。
小結は自身最高位ですが、上位の壁に跳ね返され、過去三場所はいずれも一桁での勝ち越し。
負け越しはせず小結陥落は免れているものの、めざましい結果が出ていません。
今場所は大勝ちして関脇昇進を目指したいところ。
小結復帰の阿炎
阿炎が小結に復帰しました。
昨年十一月場所(九州場所)で平幕優勝を飾った阿炎。
その後は思うように力を出せずにいたものの、三場所連続の勝ち越し。
上位が固く三役復帰は遅れましたが、ようやく小結昇進となりました。
今場所は、自身最高位の関脇復帰、そしてさらに高い地位を目指して取り組むことでしょう。
幕内筆頭の錦木
錦木が幕内筆頭に昇進しました。
一時は十両下位まで番付を落としたものの、このところ好調で、先場所は幕内上位で9勝6敗の勝ち越し。
33歳のベテラン錦木は新三役を目指して挑みます。
上位総当たりの朝乃山
朝乃山は幕内4枚目で上位総当たりの位置に。
自身の不適切な行動で6場所の休場処分が下され、以来復帰に向けて努力してきた朝乃山。
先場所にはついに幕内へ復帰。幕内下位ではあるものの勝ち星は優勝した照ノ富士に次ぐ12勝。
敢闘賞は受賞できませんでしたが、これは大関経験者であり幕内下位での大勝は当然との考えを踏まえてのものでしょう。
今場所では上位総当たりとなり、元の大関、さらに上を目指せるかどうか試されます。
新入幕の豪ノ山、湘南乃海、伯桜鵬
今場所は新入幕力士が三人。豪ノ山、湘南乃海、伯桜鵬です。
五月場所の豪ノ山は14勝1敗という史上初の好成績同士で行う優勝決定戦で見事勝利し、十両優勝。その勢いに乗れるかどうか。
湘南乃海は中卒からのたたき上げで、幕下で6年間停滞するも十両昇進後はぐんぐん星を伸ばし、新十両から3場所で幕内昇進。
2場所で十両を通過した落合は伯桜鵬に改名。初土俵から3場所での新入幕は遠藤と並んで戦後最速です。
いずれの力士も好調を期待したいところです。